おさる日記、再び
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2008.12.03  〔 〕
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土岐麻子のニューアルバム「Weekend Shuffle」
2006.12.30  〔 聴く観る読む〕
 今回は、「週末」をキーワードにセレクトした楽曲をカバーしています。
WEEKEND SHUFFLE WEEKEND SHUFFLE
土岐麻子 (2006/12/06)
エル・ディー・アンド・ケイ

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▼曲目([ ]内はオリジナル)


  1. 君に、胸キュン。[YMO(1983年)]
  2. 夢で逢えたら[大瀧詠一/吉田美奈子(1976年)]
  3. DOWN TOWN[シュガーベイブ(1975年)]
  4. Take Me Out To The Ballgame[※スタンダード(1908年)]
  5. 土曜日の恋人[山下達郎(1985年)]
  6. 夏の思い出[ケツメイシ(2003年)]
  7. September[Earth, Wind & Fire(1978年)]
  8. SUNDAY MORNING[MAROON 5(2004年)]


 先日、YouTubeで土岐麻子版「君に胸キュン。」のPVをたまたま発見して、このアルバムが発売されていることを知りました。翌日、さっそくCDを購入。



【続きを読む▼】
 YouTube、たいへん重宝してます。ここで見つけて、イイなと思ったらCDを買う、というパターンが最近増えてきました。この間なんか「おぎやはぎ」で検索してAco「Ya-Yo!」を知る、なんてのもあったり。
 レコード会社やCDショップのサイトでも試聴はできますが、再生までに時間がかかったり、どーでもいい箇所がピックアップされてることが少なくないですね。著作権保護の観点から賛否両論あるでしょうけど、プロモーションツールとしては強力ですよ、やっぱり。

 あ、ハナシが逸れてしまいました。アルバム「Weekend Shuffle」ですね。

 初めて聴いた印象では、品良くまとまっていると思いました。原曲がイイんですからジャズアレンジだったらそれほどハズレないでしょう。
 意地悪な言い方ですが、失敗しない代わりに、意外性とか独自性とかは出しにくいんじゃないでしょうかねえ、こういう企画って。井上睦都実がアルバム「Green Fingers」でカバーした「君に、胸キュン。」とアレンジテイストが近い、というか、似てしまうのは否めません。

 とはいえ、ボーカリストのアルバムですから、声が乗ると、とたんに土岐麻子らしい楽曲になります。耳なじみの良さはいつもながら。
 やはり「声」の感触を楽しみたいところです。

 Cymbalsの頃、例えば「午前8時の脱走計画」「Do You Believe in Magic?」や、Mansfieldの「Motor City Popp」なんかの、透明感ある声(テクノな人は好きだと思う)と比べると、厚みの増した歌いかたになってますね。喉の奥を少し巻くような感じで。Cymbals後期の、「アメリカの女王」みたいなのが近いかな。
 (聴き比べるなら、ベストアルバム「Anthology」がお薦めです。)
anthologyanthology
(2003/12/25)
Cymbals

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       ◆

 昔のハナシ。

 中学生の頃、土曜の夕方から日曜日の朝までをイメージした曲を並べて、オリジナルカセットテープをしょっちゅう作っていたという恥ずかしい過去があります。ちなみに、日曜の朝イチにあたる位置には、必ず、YMOの「千のナイフ」か「Shadows on the Ground」を入れてました。
 カセットのタイトルは「Saturday Night A Go! Go!」とか「土曜の夜はこんなもんだ」とかだったと記憶してます。センスのかけらもありません。

 ま、要するにですね、オリジナルカセット作りに精を出すっていう妙な方向へ、若いリビドーを発露させてたんですけど、週末ってそれだけでコーフンしちゃうんですよ、解放感とか黄昏迫る感じとか。
 彼女いないくせに「彼女と過ごす一晩」みたいな妄想をふくらませながら、曲を選んでました、ハイ。精神的な抑揚が大きくて、変なテンションになってたんだなと、振り返って思います。

 そんな思春期の「週末」の記憶には、当時放送されてた「オレたちひょうきん族」のエンディングテーマ曲もまた、濃厚に溶け込んでインプットされています。EPO、山下達郎、松任谷由実といった顔ぶれ、佳曲揃いでしたよね。
 そうした刷り込みがあるので、そのうち2曲が「Weekend Shuffle」にとりあげられてるっていうのが大いに納得でき、また、週末らしさを強く感じさせてくれます。

       ◆

 さてさて、週末も暮れ、年も暮れようとしています。
 振り返れば、生活環境の変化であわただしい一年でした。こうして落ち着いて考えごとをしていると、まさに週末の時間感覚です。薄灯りに身を沈めて、もう少しよどんでいましょうか。
 
 Happy Weekend! Happy Year-end!
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iTunes 登録7,000曲目:オフコース「哀しいくらい」
2006.12.29  〔 聴く観る読む〕
 中学校の部活初日、居並ぶ先輩たちの前で、自己紹介の締めにこう言った。
「へんな組み合わせですが、好きな音楽はオフコースとYMOです」

 今考えても確かにヘンだ。でも、当時の私にとって2大アイドルだった。もう少し前なら、ここに「ゴダイゴ」が加わったろう。
 地方AMラジオ局「歌謡ベストテン」から音楽情報の大半を得ていた私には、せいいっぱいの音楽知識だったのだ。

 そんなことを思い出し、懐かしさにCDで買い直し。んで、アルバム「over」の7曲目、「哀しいくらい」が、iTunes登録7000曲目となりました。
 
over(紙) over(紙)
オフコース (2005/03/24)
東芝EMI

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【続きを読む▼】
 1980年前後、オフコースはブームでした(YMOも)。アルバムの「Three and Two」「We are」「over」は、当時聴きまくってましたねえ。しかもレコードでなくカセット。
 「We are」は、1981年の日本レコード大賞ベストアルバム賞を受賞。ちなみに、前年には、YMO「Solid State Survivor」が受賞してます。

 この「哀しいくらい」、当時大好きでした。もちろん、今聴いてもイイです。
 小田和正らしいメロディラインとコードワークが秀逸です(この曲に限らず、小田の歌詞がもうちょっとなんとかなったらなあ、といつも思ってました)。

 鈴木康博が脱退後は、興味はYMO一本となり、その後のオフコースはまったくわかりません。
 後年、オフコースのベスト盤がリリースされるけど、収録されるの小田楽曲ばかりでなんだか片手落ちの気がしますね。

We are(紙ジャケット仕様) We are(紙ジャケット仕様)
オフコース (2005/03/24)
東芝EMI

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Three and two(紙ジャケット仕様) Three and two(紙ジャケット仕様)
オフコース (2005/03/24)
東芝EMI

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おまけ:他にも好きだったのは「こころは気紛れ」。もう少し昔の曲です。ポンキッキのなかのワンコーナーで、ペギー葉山が出ていたしつけのコーナーのBGMがこの曲だったことをふと思い出した。
 
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「とんこつらぁめん」と真摯に向き合う
2006.12.09  〔 食う呑む遊ぶ〕
 私は3ヶ月ぶりにとんこつらぁめんと対峙していた。

 再会の儀式はいつもと同じだ。まずはスープ。
 レンゲをそっと口へ運ぶ。脂の量やスープのとろみ加減は、ほんのわずかだがいつも同じではない(もちろん、こちらの体調も大きく作用する)。この一口で、相手の出方を探り、間合いの取り方を考えるのだ。
とんこつらぁめん

 うむ、なるほどそうきたか。
 今日はやや脂が強めだが、臭みは感じられない。コクがある分、ハイペースになりそうだ。この時点で、「替え玉は2玉」とシナリオを組み立てる。

 順調である。

 すでに強い食欲が私の胃袋を激しく揉みしだいている。おもむろに箸を滑りこませる。麺はあくまで細くなめらかに。そして今、喉を滑り降りていく。余韻のように立ち上がる香りは鼻腔をくすぐってゆるゆると抜ける。



【続きを読む▼】
 「とんこつラーメンは粘膜で味わえ」と言った人物がいたら、大いに賛同の意を表明したい。そしてその偉人と朝まで酒を酌み交わしたいとさえ思う。
 唇、口、鼻、喉、胃、それらを総動員してスープの滋味を感じとらなければならない。そしてそのスープを纏うには麺は細くなければならない。細い麺は茹で加減が命だ。

 惜しむらくは、茹で加減が少々過剰だったようだ。歯ごたえが少し足りない。
 カウンター内を覗くと、新入りと思われるバイト君が戸惑いながら立ち振る舞い、作業の円滑さを欠いている感は否めなかった。
 今後の技術の習得に期待をこめ、声援を念で送り続けた。しかし、バイト君は日本語の習得も今後かなり期待しなければならない様子であり、私の念は彼には通じなかったようだ(私の念が通じなかったのではなく、私の念の日本語が理解できなかったと思いたい)。

 そうこうするうち、ずいぶん食べ進んだ。
 あとふた口分の麺を残した段階で替え玉を頼むことにした。替え玉もきっと手間取るであろうという予測のもとに、いつもより早めのオーダーである。優れた洞察力に基づくペース配分に、自分でも意識が高揚していくのがわかる。

 調理人をよび、「替え玉! 『かためん』で」と声をかけた。このときは必ず調理人の目を見ること。彼が返事とともに軽く笑顔を見せたらこちらも口元に微笑をたたえつつ再び食事に戻る。
 この一連の動作は私の流儀である。

 完璧である。

 ところが残りを食べ終わらないうちに早々と替え玉は届いてしまった。
 替え玉はバイト君ではなく、ベテランの調理人が作る。当然のことながら、いつもと変わらない素早さで給仕されたのである。
 
 読み違えである。

 口に麺をいっぱいに頬張ったまま替え玉を受け取り、早速どんぶりに移す。そしてたっぷりのすりごま、少量のコショウと替え玉のたれを加える。
 最初からすりごまを入れないのは、別に私の流儀というわけではない。ただ単に忘れていただけである。

 再び麺をたぐる。やはり「かためん」は正解であった。のどごしがたいへん良い。かためんのチョイスと替え玉のタイミングで1勝1敗というところか。
 替え玉もあっという間にたいらげたが、「中性脂肪」という単語がチラついて、ふた玉目はやめることにした。健康も考える分別ある私である。

 食べ終わってから、みぞおちの少し下に手をあてると、ぬくもりが伝わってくる気がする。不思議と穏やかな気持ちになれる。子を宿した母親はきっとこんな感覚なのかとも思った。

 唇をキトキトにしたまま、店を後にした。振り返ると看板には「赤のれん麺徳」とある。「福のれん」あらため「赤のれん」となったことは、このブログでも以前にとりあげたが、「麺徳」という名まであったとは。
麺徳外観

 
 駅へ向かう途中、九段にあるラーメン屋「斑鳩」の前を通りかかった。寒風のなか10人くらいが行列していた。私はそれを横目に見ながら、粘膜に残るとんこつの記憶を反芻していた。

 満ち足りた冬である。

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Author:家福兼三
三度のメシも酒も好き。長野県出身、戌年。

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